お互いのために、次の日に「もやもや」は持ち越さない方がよい

昼過ぎ、職員室の電話が鳴りました。保護者から若い担任の先生への若干の不満・苦情でした。

そんなに大したこと?ではなく、子どもがぞんざいな言葉(例えば、「それ、とって」と先生に言うことです)を言ったときに、たしなめずに流して応対したというのです。それが、保護者にとって、前のベテランの先生との比較において不満だったようです。

さて、授業中だったので、その場に、担任の先生がおらず、その電話には、教頭先生が応対しました。そして、放課後、そのことを教頭先生が担任の先生に伝えました。しかし、その伝え聞いた時は、研修先に出張に出かける間際だったのです。この若い先生は、出張に出かける時間が迫っていたので、「わかりました」とだけ教頭先生に言って、そのまま出張に出かけたのです。

この若い先生はどうなったか。実は、出張が終わってから、「もやもや」をかかえることになりました。それは、どうしようか、なんて言って事情を説明しようか、それとも、謝った方がいいだろうか、こういうことは校長先生にも話した方がいいのか、そうだ、学年の先生にも言わなくちゃいけないな、困ったなあ、どうしようか、・・・・。という心の状態だったのです。

たまたま、この若い先生に、夜、私は会ってその話を聞いたので、すぐさま、次のようにアドバイスしました。それは、「明日、朝7時過ぎ、子どもが登校する前に、学校から電話すること。その際、心配をかけたことを謝ること。今後は、子ども達の言葉のマナーについても気を遣っていくので、ぜひお母さんが気付いたことを今回同様教えてほしいと言うこと・・・」でした。

若い先生は、私の言った通りに、朝電話して話をしました。すると、思っていたよりずっと不満は小さく、返って、直接、先生に言わなかったことを気にかけていたとのことでした。要は、お母さんも学校に電話したこと自体に、少しはやりすぎたという気持ちがあって、「もやもや」をかかえていたのです。

暴論を言えば、出張なんて遅れてもいいから、すぐ電話をして、話をしていればよかったのです。そうすれば、夜、「もやもや」をかかえることなく、ぐっすり眠れたのだと思います。

そのことは、保護者にとっても同様なのです。学校に電話したことがよかったのかどうか等という「もやもや」を、夜かかえさせることは、とてもいけないことだと思うのです。

このまま、遅れに遅れて連絡すれば、この夜の「もやもや」の分だけ不満が増大していることは間違えありません。

自分、そして、保護者、お互いのために、次の日に「もやもや」は持ち越さない方がよいのです。