名前を呼ばれたら返事をする

先日、母に頼まれて、区役所に住民票の記載事項証明を発行してもらいに行きました。
手続きは、不慣れな私には複雑で、やっとのことで発行の手続きを済ませると、待合ロビーの椅子に座りこみました。

さて、この日、区役所はけっこう混んでいて、それなりに広い待合ロビーの椅子が、ほぼ埋まっていました。
そして、窓口から、時折、「○○さん」という声がかかります。が、なんだか静かです。呼ばれた人が黙って立ち上がり、黙って窓口に行くというやりとりなのです。
私は、ふと、昨年の夏に行った人間ドックの検診センターの様子を思い出しました。同じように、静かだったのです。私以外は。

昨年の夏、人間ドックの検診センターに行ってきました。夏の人間ドックは意外とにぎわっています。ちなみに、待合室はぎっしりです。夏が繁忙期ではなく、閑散期の業界の方が来ているのだと思います。教員も夏休みですから、当てはまります。
さて、
レントゲンが終わると血液検査、次は身体測定、心電図検査など、次から次へと検査が行われます。
そのたびに、私の名前を呼ばれます。
「○○さん」
「はいっ」
です。
私は、必ず返事をします。
ところが、私以外はあまり返事をしないのです。
「○○さん」と呼ばれると、黙って立って、検査の担当の人を見るのです。
私といえば、「□□さん」と呼ばれると「はいっ」と条件反射のように返事をします。たくさんの検査を受けて、そのたびに説明を受けましたから、何回「はい」と言ったかわかりません。

区役所の様子も、人間ドックの様子も、私にとっては、どうも不自然です。

不自然な理由。
それは、私が、子ども達に返事をしなさい、と言っている教師だからです。

まず、自分から返事をする、そういうことです。