文節の最初の音を、普段より高く発音するとメリハリがつく

昨日紹介した本
「人見知りアナウンサーに学ぶ「ドキドキに負けない話し方」」(樋田かおり著 文教社)
には、もちろん、 「あえいうえおあお」といった一般的によく知られているアナウンスの練習方法も紹介されていました。

しかし、この練習以外に、初めて知った方法もありました。
それは、「会話の第一声を「ソ」の音から始める」ということでした。引用してみます。

「日本語は、高い音から始まって低い音で終わる形が、自然で美しいと言われています。
例えば「おはようございます」は「ソ」から始まって「ド」で終わると、抑揚ができて聞きやすくなります。 」

確かに、文の高低を意識せず、「ド」から「ド」のように読むと、抑揚はなくフラットになって暗い感じになってしまいます。
この抑揚をつけるために、次のような練習方法を提示しています。
「今日、私は渋谷のカフェで田中さんに会いました」と言いたいなら、これを文節で区切って並べます。
するとこうなります。
「今日」「私は」「渋谷の」「カフェで」「田中さんに」「会いました」
それから、それぞれの文節の最初の音、「キ」「ワ」「シ」「カ」「タ」「ア」を、普段の音より高く発音するのです。

キ       ワ     シ       カ        タ         ア
「今日」「私は」「渋谷の」「カフェで」「田中さんに」「会いました」

筆者は、少しオーバーに表現するぐらいがいいと言っています。
そして、この練習をしていくと、高い音から発声する癖がつくのです。

私も、実際にやってみて、話す言葉に抑揚が出た感じがしますし、何よりもはっきりと言おうとするようになりました。
滑舌に悩む人ばかりでなく、話し方に抑揚がないと感じる人も有効な方法だと思います。