「女の子ボール」で投げるチャンスを増やす

投げる力が圧倒的に男の子より劣っている女の子のために、ドッジボールにおいて、「女の子ボール」という特別ルールがあります。

小学校低学年(12年)のうちは、男の子と女の子でそんなに投げる力に差はありません。
しかし、中学年(34年)ともなると、投げる力の差は厳然たるものになります。
(もちろん、個人差はありますが、その個人差よりも「性差」として扱った方が、遊びのルールを作る上でふさわしいと思います。 )
例えて言うなら、男の子はビューンとボールを投げ、女の子はヘロヘロとボールを投げる、そんな感じです。
そして、男の子はボールをキャッチしようとボールに立ち向かっていきますが、女の子はボールから逃げまわってばかりです。

これでは、女の子がボールを手にするチャンスはどんどん減り、そのことでボールを投げるチャンスもどんどん減るのです。
男の子と女の子の投げる力の差は、どんどん開いていきます。

「学習」の面から言えば、もう充分投げる力のある男の子は、投げなくてよいのです。逆に、投げる力のあまりない女の子こそ、たくさん投げなくてはなりません。 投げる練習が必要なのは、女の子なのです。

そこで考えた特別ルールが「女の子ボール」です。
「女の子ボール」は、女の子だけが触って良い・投げて良いボールです。男の子は触ってもいけません。
ゲームでは、男の子も女の子も触って良い普通のボールが1つ、そして、「女の子ボール」が1つ飛び交うことになります。

「女の子ボール」ルールが取り入れられると、女の子に投げるチャンスがたくさん生まれます。
男の子も、女の子が必死に投げたボールを、余裕で?捕るのが楽しそうです。
でも、油断大敵です。ときに、意外な方角から女の子がボールを投げてきて、当たってしまうことがあるのです。

こういうのがおもしろいですね。