ADHDの子はハンタータイプ?

発達障害の子の特徴を説明するときに、
「ファーマー」
「ハンター」
「ドクター」
という例えを使うことがあります。
これは、どういうことなのでしょうか。

これまで、いろいろな発達障害の分類がされてきましたが、現在、用いられているのは、ほぼ次の分類です。

・自閉症スペクトラム障害(アスペルガー症候群、広汎性発達障害等、症状の程度によって診断名が出ますが、本質的には同傾向の障害だと考えられています)(スペクトラムとは「連続体」の意味です)。

・注意欠如・多動性障害(ADHD)

・学習障害(LD)

このうち、
注意欠如・多動性障害(ADHD) の子は、ハンター(狩人)
自閉症スペクトラム障害の子は、ドクター(研究者)
であり、
普通(とされる)の子は、ファーマー(農民)
と、その行動の様子か、例えられるのです。

ファーマー(農民)は、みんなで協力し、作物の成長していく時期・季節にあわせて、種を植えたり、肥料・水をあげたり、刈り取ったりします。
勝手な時期に種をまいてもいけないし、刈り取るべき時に力を合わせて、一気に刈り取らないとかれてしまいますね。

しかし、
注意欠如・多動性障害(ADHD) の子は、ファーマーのような行動をとらないのです。
彼らは、キョロキョロと刺激にすばやく反応します。早く気付き行動することができるのです。それは、獲物の動きをすばやく察知し、 銃口を向けて引き金をひくことができるハンターです。

また、
自閉症スペクトラム障害の子も、ファーマーのような行動をとりません。
彼らは、1つのことにこだわって、ずっとそれを追求します。例えば、どの植物が1番成長が早いのか、どの植物が1番甘いのか、もしかしたら、どの植物が1番赤いのかなど、自分の興味に従い、自分のペースで追求していきます。それは、ドクター(研究者・博士)です。

このように、
「ファーマー」
「ハンター」
「ドクター」
で例えられると、気になる「あの子」が、どんな傾向を持っているか捉えやすくなると思います。

そうそう、
学習障害(LD)の子を例えると、「苦手なことがあるファーマー」だと思います。
種を植えることだけが苦手なファーマー。刈り取ることだけが苦手なファーマー・・・。学習障害(LD)の子は、そんな様子をしているのです。

以下は、政府広報オンラインによる、それぞれの発達障害の特徴です。
http://www.gov-online.go.jp/featured/201104/contents/rikai.html

・アスペルガー症候群(自閉症スペクトラム障害)は広い意味での「自閉症」に含まれる一つのタイプで、「コミュニケーションの障害」「対人関係・社会性の障害」「パターン化した行動、興味・関心のかたより」があります。

・ 注意欠陥多動性障害(AD/HD)は、「集中できない(不注意)」「じっとしていられない(多動・多弁)」「考えるよりも先に動く(衝動的な行動)」などを特徴する発達障害です。

・ 学習障害(LD)とは、全般的な知的発達に遅れはないのに、聞く、話す、読む、書く、計算する、推論するなどの特定の能力を学んだり、行ったりすることに著しい困難を示すさまざまな状態をいいます。