「さようなら」をしてからランドセルを取りに行くと

今日も、教務主任をしていた時の「放課後の校内巡視」について書きます。

12月29日のメルマガでは、窓の施錠と電灯の消灯について書きました。
しかし、窓の施錠がしてなかったり、電灯が消灯していなかったりするだけでなく、教室が散らかっていた場合もあったのです。

多くの場合は、担任の先生が出張するので、あわてて子どもを帰したのだと思います。

私は、床に散らかっていたゴミを、拾ってゴミ箱に入れます。
また、ロッカーの上が乱れていたら、少し整頓しておきます。
机も乱れて、明日の朝、子どもが登校してあまり気持ちが良くないと思う時は、まっすぐに整頓しておきました。
まあ、私のサービス?です。

ところが、そんなことが1回であれば良いのですが、校内巡視の際、毎回教室が乱れていたクラスがあったのです。

「まったく、もう」と思いつつ、なぜ、そんなに子どもが帰った後が乱れているのか、私は知りたくなりました。
そこで、子供をどのように帰しているのかそのクラスをのぞいてみました。
いつも、そのクラスは帰るのが遅いので、自分のクラスの子を帰してからのぞきにいったのです。

帰りの会が長々と続きます。
机の上に、何も乗っていません。ランドセルはロッカーの中です。
帰りの会が終わり、「起立」という日直さんの声がかかります。

「おいおい、ランドセルはどうするんだ」と、こちらが思っているうちに、子ども達は立ち上がります。

「さようなら」とみんなであいさつすると、子どもたちは、一目散にロッカーに向かいます。
どおっという感じで、押しよせるのです。
子ども達は、ロッカーからランドセルを取り出し、机に運んでいきます。
そして、教科書やノートを入れると、そのまま三々五々教室を出て行ったのです。

私はあっけにとられました。
そんな光景は見たことがなかったからです。

ランドセルを取りに行ったり、教室から出たりする途中、机にぶつかり、だんだん机が乱れていきます。
また、ランドセルに入れ損なったり、ロッカーからはみ出したりしたプリントが床に何枚も落ちていきました。

私は、えっと思いました。
だって、ランドセルに学習用具を全部入れ、帰る準備をすべてしてから「さようなら」のあいさつをするのが普通だと思っていたからです。

そのグラスの先生は、ずっとそのやり方をしてきたと言っていました。

しかし、「効果」の点で見れば、そのやり方をとるのがよいのか、別のやり方に変えた方がよいのか一目瞭然です。