鎌倉の大仏様にガムが

わが神奈川県には、誇るべき「鎌倉の大仏」様がいらっしゃいます。
鎌倉大仏は、正式には高徳院の本尊で、国宝銅造阿弥陀如来坐像といいます。

その造立が開始されたのは1252(建長四)年。
その後、大仏殿は台風や大津波のため倒壊し、室町時代の末までには、今の「露坐の大仏」になりました。
高徳院HP http://www.kotoku-in.jp/

この大仏様が、鎌倉、室町、戦国、安土桃山、江戸、明治、大正、昭和、平成と、気も遠くなるくらい、世をずっとずっと眺め、平安を祈ってきたと考えると、心がしんとなります。

この鎌倉の大仏を、修学旅行や遠足で、子どもたちもたくさん訪れています。
実は、この大仏様、中=胎内に入ることができるのです。
中に入って、特にありがたいことはないとは思います。が、中に入ると、外側よりもはっきりと、像の継ぎ目や、後世に像を補強した様子を見ることができるのです。

いっぺんに30人くらいしか入れないので、六年生担任として、交通整理をしたことを思い出します。

さて、この大仏の「健康診断」として、平成28年に実施した大規模調査の結果が、今年になって発表されました。
専門家らは深刻な劣化はなく、状態は良好だったということです。
産経新聞 http://www.sankei.com/life/news/180423/lif1804230012-n1.html

しかし、とても残念なことも発表されたのです。
それは、胎内には、100カ所以上にガムがこびり付いていたということです。
もちろん、胎内に入った一部の拝観者が付けたのでしょう。
ガムは石のように硬くなっていて手術用メスを使って削り取ったとのことでした。

罰当たりです。

歴史の史実を教えるとともに、切実だった当時の人々の願いも教えてほしいです。