ちぎれたお札は交換できるか

セミナーに参加した方から、セミナー代として「これでいいですか」と言われて受け取ったのは、一部がちぎれた1万円札でした。
写真のように一部がちぎれただけだったので、「いいですよ」と受け取り、おつりをお渡ししました。

さて、後日、銀行に行ってきちんとしたお札と交換してもらえたのでしょうか。

私は、平日の昼間、銀行に行きました。
あいにく窓口が混んでいたので、少しばかり思案しました。
このちぎれたお札、ATMを使って自分の口座に入金してしまい、その場で引き落としすればいいと思ったのです。

すぐに、ATMを使い、お札を入れて入金の手続きをしようとしました。しかし、このお札は預けるできませんと表示されるのです。 日本のATMを恐るべしです。
念のため、もう一度やっていましたが、同じ結果でした。
日本のATMは優秀です。

いやいや、仕方がないなと窓口に並びました。
そこで行った手続きは、1万円のお札を1万円のお札に両替することでした。
変な感じですが、両替という手続きになるのです。
これでめでたく、普通のお札を手にすることができたのでした。

さて、
少し気になったので、どこまでちぎれていたら両替してもらえるのか調べてみました。

破れてしまったお札の交換・両替については一定の基準があります。
日本銀行のサイトにきちんと明示されています。
ちなみに、お札の正式名称は「日本銀行券」です。

「損傷銀行券の引換基準」
日本銀行では、銀行券が破れたり、燃えたりした場合には、表・裏両面があることを条件に、下記の面積基準で新しい銀行券との引換えを行っています。

1 面積が3分の2以上の場合は全額として引換え。
1万円券の場合は1万円として、5千円券の場合は5千円として引換えます。

2 面積が5分の2以上、3分の2未満の場合は半額として引換え。
1万円券の場合、5千円として引換えます。

3 面積が5分の2未満の場合は銀行券としての価値は無く失効。
日本銀行 https://www.boj.or.jp/about/services/bn/sonsyo.htm/

この基準は、頭がいいなと思います。
わざと破って得ができないようになっているのです。
例えば、1万円札を半分に切って引き換えに行った場合には2/5以上にはなるので5000円にできます。しかし、1万円にすることはできません。 元の値段(1万円)にするには、半分に切った両方を持っていく必要があるわけです。
子どもに基準を考えさせても、おもしろそうです

それにしても、お金は大切にしないと逃げていってしまいますよ。