プログラミング教育は、コーディングを覚えることが目的ではない

7月18日に、私はプログラミング教育についての講座を行いました。
また23日には、藤沢市のメデイア研究会で講師を務めました。
そのどちらにおいても、お話を聞くと、プログラミング教育についての戸惑いがまだまだあるようです。

さて、今回の学習指導要領で行われるプログラミング教育の大前提にあるのは次のことです。

パソコンプログラムのコードを教えることではなく、プログラミング的思考を身につける

どうもプログラミングと言うと、あのパソコンのプログラムを思い浮かべる方がまだまだいるのです。
あの数字と記号だらけの「プログラム言語」を学習するわけではありません。
このことは、文部科学省も強調しています。

小学校段階におけるプログラミング教育については、学校と民間が連携した意欲的な取組が広がりつつある一方で、コーディング(プログラミング言語を用いた記述方法)を覚えることがプログラミング教育の目的であるとの誤解が広がりつつあるのではないかとの指摘もある。

もう、「誤解」と明言しているのです。
「誤解」ですよ、「誤解」。
ですから、先生たちで論議をしたり、保護者に説明をしたりする際、きっぱりと「誤解」だと伝えてほしいです。

その上で、くり返し、このように述べています。

プログラミング教育とは、子供たちに、コンピュータに意図した処理を行うよう指示することができるということを体験させながら、将来どのような職業に就くとしても、時代を超えて普遍的に求められる力としての「プログラミング的思考」などを育むことであり、コーディングを覚えることが目的ではない。 出典:文部科学省(文科省)「小学校段階におけるプログラミング教育の在り方について(議論の取りまとめ)」
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/122/attach/1372525.htm

楽しく有益なプログラミング教育が行われたためにも、このような前提が早く広まってほしいです。
ぜひ、読者の皆さんに、プログラミング教育の論議の際に広めてほしいです。