白と黄のチョークを主体に使います

私は、割と若い頃から、教室で使うチョークは白と黄色だけにしてきました。
それは、私の学生時代の知り合いに色覚障害の人がいたからです。

白と赤でなく黄色にしたのは、赤は暗くて色覚障害の人には見にくく、それに比べて黄色は見やすいという情報をどこかからか手に入れたからです。 担任する子供たちには、学年の初めに「これは黄色いチョークだけど、赤って言うよ。みんなが持っている赤鉛筆だと思ってください。」と言ってきました。

いろいろな色を使う先生もいましたが、私のクラスは使っていませんでした。色覚障害の人に見にくいということだけでなく、板書をカラフルにすることに全く興味がなかったからです。
ただ、年に数回だけ、それは、お楽しみ会と終業式・卒業式前日に「黒板を、いろいろな色のチョークで自由に飾っていいですよ」といろいろな色のチョークの使用を許可していました。その時以外は一切使っていません。

文部科学省の「色覚に関する指導の資料」には、このように書かれています。

板書
・黒板は明るさが均一になるように照明を工夫します。
黒板に直射日光が当たったり、蛍光灯の光が直接反射して見えにくいことのないように工夫します。
・黒板は常にきれいな状態に保ちます。
板書を消すときはよく消し、チョークの粉で汚れたりして見えにくいことのないようにします。
・白と黄のチョークを主体に使います。
黒板上に赤、緑、青、茶色などの暗い色のチョークを使用すると、見えにくいため、避けるようにします。
http://www.pref.osaka.lg.jp/attach/2470/00004402/sikikaku.pdf

ここに「白と黄のチョークを主体に使います」としっかり提示されています。

さて、
かつての勤務校のチョークは、あの「世界で一番幸せな会社」の日本理化学工業の製品でした。
日本理化学工業の製品の中には「eyeチョーク」というものがあるのです。
日本理化学工業のサイトにこう書かれています。

・チョークではじめてCUDマークの認証をうけました。
全ての人にとってより見やすい(判別しやすい)チョークを作りました。
・色の明度や彩度に差をつけた4色(朱赤/黄/青/緑)を使用することで、特に色覚特性を持つ方々にとっても色の識別がしやすくなっています。 http://www.rikagaku.co.jp/items/eyechalk.php

「CUD」とは、カラーユニバーサルデザインです。

男の子の5%は、色覚障害だと言います。
まだ、「eyeチョーク」のような情報を知らない人もいると思います。
ぜひ、広めていただき、対応してほしいです。