指示を「疑問形」で伝えてはいけない

今日の話題も、向山洋一氏から「わかりやすい話し方」を学びます。

向山氏は、指示を出すときには、明晰な言葉ですぱっと伝えべきだと言います。
そして、指示を「疑問形」で伝えることを痛烈に批判しているのです。

例えばこんな言い方です。

「今日は早く帰ったほうがいいんじゃないかな」

これは、教師としては「早く帰ってほしい」ということなのですが、聞いてる方はどうしたらよいのか迷います。

これは「遅くてもかまわわない」ということか、それとも「早くしなければいけない」のか迷うのです。
また、早くすればよいと言うのですが、「少し早くすればいいのか」「3分早くすればいいのか」「1分以内なのか」、考えだしたらキリがありません。

でも、このような「疑問形」で指示をする教師は意外とたくさんいます。

なぜ、「疑問形」で指示をするのでしょうか。
これは、具体的にすると「管理的」だと勘違いしているのではないかと向山氏は言っています。
大切なので、そのまま引用します。

「具体的に示す」と、管理をしすぎると思う人がいるらしい。
逆である。
疑問形のアイマイ指示は、アイマイであることによって「子供のすべて」を束縛する。
子供は、疑問形のあれこれに関わるため、すべて束縛される。
したがって自由はない。不自由なのである。
「具体的な指示」は、その「具体的な部分」だけを守ればよい。他の部分は、自由でよいことになる。
(中略)
「疑問形のアイマイ指示」は、子供を混乱させ、無定量に束縛するのである。
「子供を動かす法則」 向山洋一

指示をするなら、「具体的に」明晰な言葉ですぱっとします。