「Amazon Go」は万引きに見える

2018/09/16、兵庫県の許鍾萬先生を講師にお呼びして、講座を開催しました。講座では、許先生がAIを扱った最先端の模擬授業を披露してくれました。 その模擬授業の冒頭、許先生は、このメルマガでも紹介した「Amazon Go」の紹介映像を見せて、参加した先生たちに感想を求めました。 https://www.youtube.com/watch?v=NrmMk1Myrxc&t=16s

ところが、指名された先生は、意外なことを口にしたのです。

「万引きです。」

なるほど、確かにこの映像が「Amazon Go」だとわかっていなければ、堂々とした万引きに見えます。

wikipediaによると、
万引き(まんびき)とは、商業施設において代金を支払わずに無断で商品を持ち去る行為である。刑法に“万引き”という表現はなく、罪名で言えば「窃盗罪」である。 と定義されています。

「Amazon Go」は、この定義にある
「代金を支払っていない」
ことに当てはまります。だって、レジがないのですから。
ですから、これって万引きに見えます。

また、
客が店外から持ち込んだものと店内で購入しようとしているものとの区別させる買い物カゴも存在しません。
客は、棚からとった商品を、そのまま自分のバッグに入れています。
ですから、これって万引きに見えます。

でも
いくら万引きに見えようと万引きではないのです。
客が棚から商品を取り出してバッグに入れた時点で、顔認証された人物の口座からオンライン決済されているからです。

「Amazon Go」は、レジやお金のやり取りを省いただけでなく、店外・店内の識別用のカゴを省き、店内を巡回するなどの万引き要員を省いたのです。 AIによってなくなる仕事の近未来が「Amazon Go」にはあります。

子供たちが将来就くであろう仕事について考える際に、ぜひ取り扱ってもらいたい素材です。