「研究」と「研修」

私は、これまで、学校において研究担当・研究主任なる役をずいぶんやってきました。
しかし、実を言うと、その年度の学校の研究を推進するに当たり、それが純粋に「研究」の名に値するかどうかは、ひとまず置いていました。 それは、ほとんど「研修」だと考えていたのです。

「研究」と「研修」は似た言葉ですが、違うのです。言葉が違えば意味も違います。
分けて考えなくてはなりません。
例えば、計算の効果的な教え方を紹介し合ったり、学んだりするのは「研修」です。
しかし、新規な計算の指導方法を開発して試し、追求していくのは「研究」です。

ただ、学校においては、恥ずかしいことに非常にあいまいに使われてきたのです。
恥ずかしいというのは、他分野、例えば、医学や理化学、工学等の分野だったら、「研究」とはデータに基づく厳密なものだからです。

実は、
学校の研究においては、若い先生の研修も兼ねて行う意味合いが大きいのです。
少なくとも、私はそのように考えていました。
貴重な時間を使うのですし、研究としての内容はあまりないけれど、実質を求めるなら、若い先生の研修も兼ねて行うことでよしとしたのです。

皆さんの学校における「研究」なるものは、いかがですか。
「研修」の意味合いがどのくらいありますか。

ぜひ、「研究」と「研修」の違いを意識していきましょう。