触覚と味覚の知覚過敏

昨日は、発達障害の子における「聴覚と嗅覚の知覚過敏」について説明しました。
運動会の練習など、スピーカーを通して、かなり高い音量の声や音楽が流れることになります。そんな時、聴覚の知覚過敏の子には、「爆音」に聞こえているかもしれません。
ですから、せめて、短い時間で運動会練習を終わらせるようにしたいものです。

さて、
今日は、「触覚と味覚」の知覚過敏について書いていきます。

触覚の知覚過敏
触覚の知覚過敏の場合には、皮膚に触れる刺激を過剰に感じてしまいます。もちろん、不快に感じるのです。
こんな子達が苦手なものは、「ぬるぬる」「べたべた」なものです。
そう、学校にあるものとして、のりや粘土ですね。スライムもダメでしょう。
のりは、指に触れないスティックのりなどで、代替します。
粘土は、油粘土ではなく、さらっとした粘土に代替しましょう。

6年生になって担任した子で、4年5年と一度も水泳学習をしなかった子がいます。
「どうして、プールに入らないの?水がこわいの?」とその子に聞くと、返ってきた答えは「シャワーが痛いから」でした。
私は、すぐ、シャワーなしのショートカットで、その子を水泳学習に参加させました。

味覚の知覚過敏
発達障害の子は、偏食がはげしいです。おそらく、好き嫌いで食べないのではなく、不快で食べることができないのだと思います。
特定の味に対して、非常に強い不快感を感じます。
それは、ねばねば系のものです。納豆が代表ですね。
また、ぷにょぷにょしているのもだめなようです。こんにゃくが代表です。
そうそう、酸っぱいものがダメな子もいます。

私が担任した子の中に、食べ物が混ざるのがダメな子がいました。
味が混じることを嫌がり、分けて食べたがるのです。ですから、そぼろご飯の時には、その子だけ、そぼろを別の食器にもって配膳していました。
ご飯はご飯だけ、そぼろはそぽろだけで食べていました。

発達障害の子の知覚過敏は、杓子定規に対応せず、ちょっとだけ、その子に合わせてあげればよいのですね。