おはようございます、渡辺喜男です。
茶髪に対する教師の指導のあり方が話題になっています。
では、ピアスに対しては、どのように指導するのが適切なのでしょうか。もしくは、指導しないのが適切なのでしょうか。
現在は、ピアスに関する一般的な認知も進み、また、海外にはピアスを幼少から着ける文化もあることの認知も少しずつ広まってきていると思われます。
以下、5年前以上前、小学校という限定において、私が考え、指導したことをお知らせします。
これからの指導の参考にしてください。
担任している6年生の子がピアスをしてきました。
夏休み明けのことでした。
実は、しばらく気が付きませんでした。というのは、右耳のみピアスの穴を開けてあって、髪の毛で隠していたからです。
水泳の学習が終わった頃、気づきました。
そのときは、「体育の時ははずすんだよ。いいね。」と話しました。そして、「お母さんは、ピアスをして学校に来ていることを知っているね。」と聞きました。彼女は「うん」と頷きました。
修学旅行の際に、ちゃっかりしてきていたので「やめときなさい。」と言ったら、素直に外しました。
それ以来、髪の毛で隠して穏当?に過ごしていたのです。
しかし、それから少したった日のことです。
髪の毛を上げて、ブルーのキラキラ光るピアスを見せびらかすように登校してきたのです。
こりゃあ、まずい。こんな挑戦的な態度では、穏当?にはできないと、私は判断しました。
すぐ、呼び出して、「先生は、ピアスはおしゃれで個人の自由だと思っていますが、それでも、ここは日本だし、おまけに小学校というたくさんの人が暮らすところです。それに、他の多くの先生の目に触れる(た)ので、ピアスに関するルールを作ることになりますね。学校としての考えをお母さんに了解してもらってから、また、あなたに伝えます。」 などと言ったのです。
彼女は、ふてくされたようにしていました。
校長先生に話し、お母さんに電話しました。
すると、なんと、夏休みに家の人に無断で、ピアスの穴を開けたことがわかったのです。お母さんも知らないうちに、やったのでした。
お父さんに報告し、お母さんも、家庭としてはまあしょうがない状態となったようです。
ただ、お母さんは、「早すぎる」とは思っていると言っていました。
お母さんは、「特に、ピアスに関して家の方針はないので、学校の考えに従う」と言ってくれました。
それから、養護教諭とじっくり話し合い、以下の方向で方針を話し合って立てた。
管理職、児童指導担当に話し、合意を得ました。
ピアスは○○小学校の学校生活において、着用してはいけません。
ピアス着用は、個人の趣味の領域です。しかし、当人がいくら注意していても、小学校という学校生活においては、ピアスをした耳に触れる事態が起こり、怪我が発生する可能性が高いからです。
例えば、1年生をおんぶして遊んだ際に1年生の手が耳にふれる、鬼ごっこでタッチされる際に耳にふれる、長縄で跳んでいる際にその縄が耳に当たる、など考えられます。
なお、これからも、ピアスをしてきた子がいたら、同様な対応をとります。
(ただし、宗教に関連して、ピアスを着用しなくてはならない児童に関しては、別途、対応する)
こんな方針を立てたのです。
ピアスの穴を開けたて?の頃は、衛生面の理由もあるのだろうが(私にはよくわからない)それは、除外しました。
早々に、お母さんに電話で話し、了解を得ました。
そして、その翌日、彼女に話をしました。
見ると、もう、ピアスをはずしています。
とにかく、方針どおりの話をすると、彼女は素直に頷いたのでした。