新興国市場の現地駐在員の間で、隠語として流行っていた言葉を知りました。
OKY 「O(おまえが)K(ここへ来て)Y(やってみろ)」
リーマンショック以降、中国やインド、東南アジア諸国を中心とする新興国市場に、参入する日本企業が増えていきました。
しかし、なかなかうまくいきません。
新興国市場は、あまりに異質で、日本式の経営手法はもちろんのこと、グローバルスタンダードとよばれた欧米中心のアプローチでは太刀打ちできなかったのです。
それなのに、「他ではうまくいっているのに、なぜ成功しないのか」と、本社から現地駐在員が叱責されることがあったのです。
そんなとき、心の中で叫ぶのが「O(おまえが)K(ここへ来て)Y(やってみろ)」なのです。
あれ、似たような言葉を心の中で言ったことがありませんか。
研究授業の後の検討会。指導主事の先生が、最後に指導講評を述べます。
・あの授業の流れでは、考えは深まらない
・教師がガンガン進める展開で、子どもにもっと預けるべき
・速すぎる、もっとていねいに子どもに寄り添うのがよい
・あれでは、できるようにならない
ああ、そうですか。
OKY 「O(おまえが)K(代わりに)Y(やってみろ)」
きっと心の中で言ったことがあると思います。
しかし、ちょっと待ってください。
OKYと言われる立場に、私もみなさんも立つ可能性があるのです。
「それじゃあダメだろう」と若い先生に言います。
すると、若い先生は心の中で、この言葉を言っていると思わなくてはいけません。
OKY 「O(おまえが)K(代わりに)Y(やってみろ)」
若い先生が納得するのは、代わりにやってみせることです。
「それじゃあダメだろう」ではなく、
WKY 「W(私が)K(代わりに)Y(やってみせます)」
とお手本を示すのです。
(次善の策は、言いっ放しにせず、代案を示すことですね。)
「OKY」から「WKY」へ
心がけていきます。