歌会始 歴代最年少・中学1年入選の歌

1月12日に皇居・宮殿で開かれた「歌会始の儀」。
その一般の入選者の一人に、歴代最年少・中学1年、中島由優樹さんが選ばれています。

今年の題は「語」で、2万453首の応募がありました。

中学生が作った一首、どのようなものか興味津々ですね。

しかし、ここは、まず、天皇、皇后両陛下と皇族方のお歌をご覧いただきます。

天皇陛下
 語りつつあしたの苑(その)を歩み行けば林の中にきんらんの咲く

皇后陛下
 語るなく重きを負(お)ひし君が肩に早春の日差し静かにそそぐ

静かで穏やかながら、しんと重たいお歌だと思います。

皇太子さま
 復興の住宅に移りし人々の語るを聞きつつ幸を祈れり

皇太子妃雅子さま
 あたらしき住まひに入りて閖上(ゆりあげ)の人ら語れる希望のうれし

東日本大震災の被災者の苦労を思い、復興や幸せを願うお歌です。

ついで、
一般の入選の歌のうち、私の心に一番響いたのは、次の歌でした。

福井県 川田邦子さん
 突風に語尾攫(さら)はれてそれつきりあなたは何を言ひたかつたの

では、
興味津々の中学生が作った一首です。

長崎県 中島由優樹さん
 文法の尊敬丁寧謙譲語僕にはみんな同じに見える

取材に、中島さんは、入選の知らせを聞いて「神様が降りてきた」と驚いたといいます。
歌に込めたのは小学生の頃、国語の授業を受けて感じた疑問です。今年の夏休みの課題で作ったそうです。
時間は、「3分で完成した」といいます。

でも、この歌の内容からして、小学校教師にとって少し複雑な気持ちです。

天皇、皇后両陛下と皇族方のお歌、入選者らの歌一覧 産経新聞
http://bit.ly/2Dj7G93

歌会始12歳が入選 歴代最年少 佐賀新聞
http://bit.ly/2DQfJuZ