文法の尊敬丁寧謙譲語僕にはみんな同じに見える
今年の歌会始に入選した中学1年生の中島さんの歌です。
中島さんの戸惑いは、敬語の使い方が難しいことが原因でしょう。
加えて、最近の過剰な敬語表現にも原因があるのかもしれません。
中川路亜紀さんは、過剰な敬語を次の三つに分けています。
(気のきいた短いメールが書ける本 中川路亜紀)
1 二重敬語
2 ものに敬語を使うとおかしい場合
3 接客用語として広まっているがおかしいもの
一つずつみていきます。
一つ目。
同じ種類の敬語(尊敬語と尊敬語など)を重ねて使う表現を二重敬語といい、間違いとされています。
×お読みになられる
お読みになる
読まれる
×召し上がられる
召し上がる
この使い方で、私は言っています。
敬語もシンプルの方がいいのですね。反省。
二つ目。
物に敬意を表しすぎなのはまずいです。
何でも「お」「ご」をつければいいってものではありませんね。
非常に耳障りです。
×お車がお汚れになっています
お車が汚れています。
×書類はお届けになりましたでしょうか。
書類は届きましたでしょうか。
×ご注文の品はお揃いでしょうか。
ご注文の品は揃いましたか
ご注文の品は揃っておりますでしょうか。
「ご注文の品はお揃いでしょうか。」という言い方は、正しいと思っていました。
でも、この言い方だと、「品」に敬意を表しているのですから変なのです。
「皆さんお揃いですか」と言い方は、「皆さん」に敬意を表しているので、間違いではありません。
三つ目。
ショップや、商品の注文の際に使われる接客用語。
この頃は、耳慣れない言い方が多くなってきました。
×お名前をいただいてもよろしいでしょうか。
こちらにご署名ください。
お名前をお聞きしてもよろしいでしょうか。
×3日午後ということでよろしかったでしょうか。
3日午後ということでよろしいでしょうか。
いわゆる「バイト敬語」の言い方です。
普通に言ってほしいですね。
さてさて、これでは、中島さんにうまく説明できるか、ますます不安になってきました。