マジックを演じる前に、現象を説明してはならない

マジックの種明かしについて調べていたら、「サーストンの3原則」なるものがあることを知りました。
マジックは授業に近いものがありますから、とても参考になります。

サーストンいう人はアメリカの有名なマジシャンですが、その「サーストンの3原則」は以下の通りです。

原則1「マジックを演じる前に、現象を説明してはならない」
原則2「同じマジックを2度繰り返して見せてはならない」
原則3「種明かしをしてはならない」

原則3「種明かしをしてはならない」は、昨日、解説しました。

原則2「同じマジックを2度繰り返して見せてはならない」ですが、少し、1回目のマジックと2回目のマジックのマジックに対する心構えを想像して下さい。

1回目は「いったい何が起こるのだろう」と出来事の不思議さを期待したり、驚いたりする心構えです。
しかし、2回目は違います。それは、「タネを見破ろう」という心構えです。これでは、手品のタネがばれてしまう可能性が高くなります。 やめておきましょう。

さて、
原則1「マジックを演じる前に、現象を説明してはならない」です。
ビックリ箱を相手に渡すとき、「この箱からヘビが飛び出しますよ」と言って渡す人はいませんね。

それと同じように、「この空っぽの紙袋からビール瓶を取り出します」という説明なしで、空っぽであることを見せた紙袋から、突然ビール瓶がでてきた方が見ていた人は驚きます。

授業も同じです。
授業の最初に、「めあて」と称してネタばらしをしてしまったら、子どもの驚きや感動はガクンと減ってしまいます。

なんでもかんでも、言われるまま、杓子定規にやればいいってものではないのです。