不慮の事故等で水中に落ちた時に、命を守るために大切であること

昨日からの話題「水泳学習でゴーグルの使用を禁止」の続きです。
実は、10年ちょっと前、私が転任した学校でまだ禁止されていて、私は2年かけてゴーグルの自由使用を認めさせました。
あの時、私は熱くなっていました。

さて、
水泳学習でゴーグル使用を禁止していた体育主任が言う、もう一つの理由は、

「不慮の事故等で水中に落ちた時に、目を開けられるようにしておくことが命を守るために大切である」

でした。

しかし、不慮の事故等で水中に落ちた時に一番に大切なのは、「パニックにならないこと」です。
冷静に、自分の身がどのような状況なのか判断できることです。

この冷静さは、自分が呼吸を確保して浮いていられる状態であることから生まれます。
そして、「呼吸・浮力・泳力」の確保は、一般の水泳指導とは違う指導が必要なのです。
それが「着衣泳」指導です。

あわてずに、着衣を脱ぎ、長く浮く・泳ぐ姿勢をとるのです。
これが、「不慮の事故等で水中に落ちた時に、命を守るために大切である」ことです。

目をあけることが最重要なのではありません。

ゴーグルを子ども達にかけさせ、そして、「着衣泳」指導も行っていきましょう。

文部科学省「水泳指導の手引き」「学校の諸条件が許せば、児童生徒に着衣したままでの水泳を体験させることは有意義です」と記載。