「ハロー効果」を意識して、身だしなみや声をみがこう

実際に、教室に行って見たわけではないのに、「この先生は授業が上手だろうな」と思う先生がいます。
また、これもそんな場面を見たわけでもないのに、「この先生は子供に好かれているだろうな」と思う先生がいます。
なぜ、そう思ってしまうのでしょうか。

「ハロー効果」という認知のゆがみがあります。
ウィキペディアでは、

「社会心理学の現象で、ある対象を評価をする時に、それが持つ顕著な特徴に引きずられて、他の特徴についての評価が歪められる(認知バイアス)現象のこと。後光効果、ハローエラーともいう。」 https://goo.gl/ywLHPm

と解説されています。
ハローとは、「hello」ではなく「halo」で、聖人の後光です。

例えば、
好感度の高い芸能人が出演しているCMを見ると、その商品がいい商品に見えてしまいます。
商品をまだ使ったこともないし、見たこともないのに「いい商品なんだ」と判断してしまうのは、好感度の高い芸能人がPRしているハロー効果があるからなのです。

また、例えば、
レストランに行って、お店オススメの高級料理を注文すると、ふだんよりもおいしく感じてしまうことがあります。これは値段が料理にハロー効果をもたらして、これだけ高い料理だからおいしいに決まっていると判断してしまうのです。

冒頭、
私が「この先生は授業が上手だろうな」と思った先生は、身だしなみが清潔でとても姿勢がよかったのです。それなら、きっと優秀な先生だと私は判断しました。

また、
私が「この先生は子供に好かれているだろうな」と思う先生は、あいさつがとても明るく大きな声で、笑顔がステキだったのです。それなら、きっと子どもに好かれている先生だと私は判断しました。

みがくべきは授業の腕だけではないのです。
「ハロー効果」のことを理解すれば、身だしなみや姿勢、声や笑顔もみがくべきだとわかります。