外国では、日本では考えられないほど大胆な社会実験をします。
こんな興味深い実験がありました。
「ホームレス風の男性が道で倒れた場合と、スーツ姿の男性が道で倒れた場合で、道行く人たちの反応は違うのか。」
というものです。
結果は、悲しいことにホームレス風の男性が倒れても5分以上も無視されていました。たくさんの人が近くを通っているのに、です。 しかし、スーツ姿の男性が倒れた場合、すぐに道行く人が助けにかけよってくれるのです。
この実験では、同じ男性が服装を変えただけでした。
同じ場所で同じように倒れ、同じように「助けて」と言っているのに、ホームレス風の人は無視され、スーツ姿の人はすぐに声をかけてもらえます。 なぜ、こんなに反応が違うのでしょうか。
昨日、話題にした「ハロー効果」には、ポジティブハロー効果とネガティブハロー効果があるのです。
この社会実験の場合は、ネガティブハロー効果です。
それは、ホームレス風の人を見たとき、人々はその身だしなみから、
・ホームレスのように仕事をしていないのは恥ずかしい
・この人はロクでもない人だ
と、この人がどんな人か、どんな状態なのかも確かめずに判断してしまうからです。
また、こんな実験もあります。
財布を忘れたスーツ姿の男性がバスに乗ろうとすると、運転手はその男性をあっさり乗せました。
しかし、同じく財布を忘れたラフな服装の男性がバスに乗ろうとすると、運転手は乗車を断るのです。
これも、ネガティブハロー効果です。
教師だって同じです。
髪の毛はぼさぼさではないですか。
上履きは汚れきっていませんか。
ぼそぼそした話し方をしていませんか。
表情は乏しくないですか。
あなたは実質はきっと「よい先生」だと思います。
しかし、髪の毛はぼさぼさで、汚れた上履きを履き、ぼそぼそした話し方をして、表情が乏しかったら、ネガティブハロー効果により「だらしない・頼りない・使えない」先生だと判断されてしまいます。
みがくべきは授業の腕だけではないのです。
「ハロー効果」のことを理解すれば、身だしなみや姿勢、声や笑顔もみがくのです。
youtube 「身だしなみ」はなぜ大切なのか?を社会実験から学んでみよう https://youtu.be/Qy1VimGQ1VE