「未来に備える商品」の場合は「ネガティブなフレーミング」

昨日は、 「ポジティブなフレーミング効果」について説明しました。
今日は、逆に、ネガティブなフレーミング効果についてお話しします。

こんな人間ドック・健康診断の告知があったとします。
皆さんなら、どちらに告知に注目するでしょうか。

A:受診すれば、ガンの早期発見ができる機会が増えます
B:受診しなければ、ガンの早期発見ができる機会を逃します

私はBです。
おそらく、多くの皆さんも私と同じBだと思います。
実際に、私が人間ドックを受ける理由がBなのです。

人は、「得をする」感覚よりも、「損をしたくない」感覚の方が強く感じることがわかっています。
ですから、「人間ドックを受診することで損をしたくない」と考えるのです。

一般に、商品を販売するときは「ポジティブなフレーミング」を行った方が、その商品の良さを引き出すことができます。
しかし、予防、保険、防犯、セキュリティ・・・といった「未来に備える商品」の場合は、「損をしたくない」気持ちを引き出す「ネガティブなフレーミング」を行った方が効果的です。

例えば、満足度50%の防犯用商品を告知するとします。

A:この予防対策で、50%の人が安心できます
B:何も予防対策しなければ、50%の人が危険なままです

これだと、「損をしたくない」から、Bのフレーミングの方が注目されやすくなるのです。

学校の場合は、健康診断の結果を受けての「治療勧告」において、「ネガティブなフレーミング」を行うことが多いと思います。
子供に話すとしたら、

今、歯医者さんにいけば、1回の治療で終わります。
しかし、
もし、今、むし歯に対して何もせず、歯医者さんに行かなかったら、痛みは激しくなり治療は5回以上になります。

こんな感じでしょうか。