知り合いの先生から、ある同僚の先生がどうしても苦手だ、何かやろうとするといやがらせをされる、もういやでいやでたまらないという愚痴をたくさん聞かされました。 学校の職場って、いやでいやでたまらない大嫌いの人とも顔を合わせるし、話をしなくではいけません。
さあ、どうしましょう。
その先生に、私はこんな「もしかしたら効果があるかもしれない」アドバイスをしました。
それは、和田裕美氏の著書「人づきあいのレッスン」に書かれている、こんなエピソードなのです。
私には以前、とても苦手な上司がいました。(中略)あまりに会社を私物化したり、好きな人だけ優遇したりするので、本当にいやだったのです。
その人につけたあだ名が「半魚人」です。どこかで見た半魚人のイラストにそっくりだったのです。最初はこっそり「半魚人」と心の中で呼んでいたのが、今度は「どん」に変えてみたのです。 そう、「半魚どん」です。
そう呼ぶと、気持ち悪さが消えてキュートなキャラに変身したのです。
(中略)
私はこう思うことによって、自分に向かって彼が歩いてくるとき、今まで偉そうなだけだと思っていたのに、「半魚どん」なのでぺたぺた揺れながら歩いてくるペンギンのように見えて「なんか、かわいい」と笑えるようになったのです。 (中略)
そうすると、いいところも見えてくるのが人間です。
彼の態度にあまりムカつかない自分ができ上がっていました。
実は、私は、和田裕美氏にならって、苦手な上司にあだ名をつけたことがあります。
小顔のその上司は、キャンキャンと甲高い声で話して、以前飼ったことのある犬のポメラニアンを思い出させました。
ですから、私は「ポメリン」などとひそかにあだ名をつけて、呼んでいました。
1年目はずっと苦手でしたが、しだいに「あだ名効果」もあってかどうか、その上司になじんでいったことは確かです。
これって、職場の人間関係の根本的な解決には決してなりませんが、それでも心理的に楽になることは確かです。
職場にいやな上司がいる方、試しにやってみてください。
かわいいあだ名にするんですよ。憎たらしいのはダメです。