「みんながやってる」は本当にみんなか

赤信号みんなで渡れば怖くない
みんながやってるじゃないかと言い訳したことはないですか。

もちろん、「みんながやってる」から許される訳ではないのですが、それでも自分だけ見つかって運が悪いと思うことはありますね。 しかし、それは「同調行動」の悪い表れなのです。

実は、私も、シートベルトを着用しないでとりあえず車を発進させたところを警察官に見られて、反則切符を切られたことがありました。 「ちょっと待ってよ。今、着けようと思ったのに」「みんなもシートベルトをやってないじゃないか」なんて、まるで子供のように心の中で言っていました。

でも、
「みんながやってる」という言葉の裏には、自分を正当化しようとする言い訳の本性が潜んでいます。それは、みんながやっていることだから悪くない、自分だけ責められるのはおかしい、という自己中心的な心理です。

同調行動をしたからといって、自分の行為が正当化されるわけでは全くありません。

そもそも、「みんながやってる」のみんなは本当にみんななのでしょうか。みんなではなく、特定の人のことを指すことがほとんどです。 それを自己正当化のために、「みんな」と言ってることはたくさんあります。

例えば、ある子が、クラスの3人の子から悪口を言われているという情報が耳に入ります。
すぐに、その3名の子たちを呼んで話を聞きます。その子たちは、確かに悪口を言ったと事実を認めます。
しかし、全く悪びれる様子はありません。話を聞いているとお決まりのセリフが、その口から出てきます。

だって、みんながやってる、みんなが悪口を言ってる

ここで、そんなことを真に受けてはいけません。

そうか、みんなが言っているんだ。
じゃあ、念のため、言っている子の名前を挙げてくださいね。

と切り返すんです。
その子たちは、悪口を言った子の名前をあげていきますが、せいぜい5名くらいしか名前は出ません。

これがみんなですか。違いますね。みんなではなく、あなた達3名とこの5名が悪口を言ったんですね。他の子は言っていないのですね。

と詰めることができるのです。
自分の行為は、自分の責任で行ったのです。ですから、人のせいにせず、反省するところは反省し、謝るところは謝るよう促します。

子供の言う「みんながやってる」という言葉にだまされてはいけません。