ルビを振るよりも

私が教務をやっていた時、パキスタンの1年生の子が入学しました。
日本にやってきて少したっているのですが、お父さんお母さん、そして子供もまだまだ日本語は不慣れでした。
話すのはなんとかなりますが、書くのはまるきりダメ、読むのは少しだけという状態でした。

さて、
校長先生、学校便りづくりから動きました。
学校便りにあるすべての漢字にルビを振ったのです。
そのルビを点検するのは、教務としての私の仕事となりました。
私は老眼にむち打って、点検したのです。

保健の先生と1年生担任の先生も動かざるを得ません。
保健便りと、学年便りにもルビを振ることになりました。

当時、ワードのルビ機能を使って、何とか対応しました。
それでも、ルビ機能はおまけのようにあるだけで、そんなに精緻なものではななかったので、結局は手入力の修正がたくさんありました。

今から考えると、学校からの文書にルビを振ることが、効率が悪いというか、あまり意味がないということがわかります。
それは、当のパキスタン人の保護者が必要としていなかったからです。

パキスタン人の保護者が必要としているのは、
・スケジュール
・持ち物
でした。

そうだったら、月の行事予定表を、こちらで英訳して、それをメールで送ったほうがよかったのでした。

何が相手にとって必要とされていて重要なのか、精査しないといけません。
失礼な物言いだとは思うのですが、おそらく学校便りの校長先生の中の挨拶よりも、行事予定の方が重要だとは思います。