文部科学省の平成29年3/16「いじめの防止等のための基本的な方針」の改定はかなり大部なのですが、読んでいる
と、様々なアプローチで「いじめ」の抑止に迫ろうとしているのがわかります。
http://supervisor-ex.com/L90494/b100/13001
そのうち、気になるいくつかを提示します。
「いじめの未然防止に向けて、幼児期の教育においても、発達段階に応じて幼児が他の幼児と関わる中で相手を尊重する気持ちを持って行動できるよう、取組を促す。また、就学前のガイダンス等の機会を捉え、幼児や保護者に対するいじめの未然防止に係る取組を企画・提案する。」
1年生の担任になると、幼稚園・保育園から子供同士、保護者同士がこじれた関係になっていると申し送られたことがかなりありました。 これは、入学前から「いじめられた」心の状態になっているということです。
もしかしたら、低学年におけるいじめの認知件数が多いのはそのせいかもしれません。
入学前の関係を引きずっているのです。
「児童生徒に対するアンケート・聴き取り調査によって初めていじめの事実が把握される例も多く、いじめの被害者を助けるためには児童生徒の協力が必要となる場合がある。このため、学校は児童生徒に対して、傍観者とならず、学校いじめ対策組織への報告をはじめとするいじめを止めさせるための行動をとる重要性を理解させるよう努める。」
このことは、先生ならわかると思います。「チクった」ことを知られるのが恐ろしいのです。
しかし、チクらないことがいじめを増長させていることを教える必要があります。
不祥事をかかえた企業における内部告発と同じです。
「いじめが刑事罰の対象となり得ること、不法行為に該当し損害賠償責任が発生し得ること等についても、実例(裁判例等)を示しながら、人権を守ることの重要性やいじめの法律上の扱いを学ぶといった取組を行う。」
いじめが犯罪であり、どのような社会的制裁を受けるのかということを教えるのです。
至極真っ当なことだと思います。