東海の 小島の磯の・・・あれっ、なんだっけ?「ゲシュタルト崩壊」

11/11に、五色百人一首の横須賀大会を、初めて開催しました。第1回です。
スタッフが少ないということでしたので、年甲斐もなく?私は「詠み手」に願い出て、やらせてもらいました。

ところが、後半の高学年の部になって、突然、「空札」の句を忘れてしまったのです。

「空札」とは、百人一首を詠み上げる前に、「こんなトーンと抑揚で、札を詠みますよ。この空札を詠み終えたら、試合のスタートです。」と、暗に子供たちに伝えるものです。

実際には、このように詠みます。

ご用意よければ、空札一枚。東海の 小島の磯の 白砂に われ泣きぬれて 蟹とたわむる

この「空札」を低学年の部で10試合も言っていました。
だいたい、教室でやっているときには、毎日、百人一首をやっていましたから、年間200回は言っています。
もちろん、同じ歌です。

それが、高学年の部が始まる前になって、不意に、

東海の 小島の磯の・・・あれっ、なんだっけ? 白砂に? 白妙の? 白魚の? 白岩? 白雲? あれっ?

と、自信がなくなり、訳がわからなくなってしまったのです。

これはヤバイです。子供たちの前でこの句を詠み上げなければ、試合を始めることができません。

私は、うろたえながらも、すぐに控室に行って、ウェブサイトで調べました。
そして、すぐに、紙にこの歌を書きとめました。あせった、あせった。

私は、何事もなかったように、会場にもどり、高学年の部の試合を開始することができました。
もちろん、紙を見ながら「空札」詠み上げたのです。

同じような経験をした方はいないですか。

何度も同じ言葉を書いたり言ったりしていると、?あれ、・・でいいんだっけ??という疑問と自信喪失が起こることを

「ゲシュタルト崩壊」

と呼ぶのです。

6年担任として卒業生の呼名をする際には、呼名簿に「読み仮名(ひらがな)」をつけますよね。
それは、「ゲシュタルト崩壊」対策なのです。

とにかく、私のようにならないように、気をつけましょう。