ディスレクシア(識字障害)用のUD(ユニバーサルデザイン)フォントがあ る

ディスレクシア(識字障害)用のUD(ユニバーサルデザイン)フォントが、奈良県の教育現場に導入されたというニュースが流れました。 えっ、ディスレクシア用の、そんなフォントがあることを、私は初めて知りました。

ディスレクシアは、識字障害と言います。
文字が絵に見えたり、文字が逆さまに見えたりする症状です。

米国では人口の10〜15%、日本では5〜8%だと報告されているのです。

ミッション・インポッシブルの俳優のトム・クルーズは、ディスレクシアを公表しています。
彼は、セリフを読んで覚えるのではなく、話してもらったものを聞いて覚えているのです。

私は、そんな識字障害の子を担任したことがあります。
その子は、文字を読む時は非常に苦しそうに読んでいました。あの苦悶の表情をまだ覚えています。
私は、読ませる際は、読んでいる行以外は隠すようにしていました。すると、見える範囲が狭まり、少しは楽に読めるようになりました。

さて、
今回のUDフォントの特徴は、太くて、そして線の幅が均一であるということです。
そして、左右非対称の形状になっています。

奈良県では、小学生116人を対象にUDフォントを使った実験を実施しました。
文章を読んで正誤を判断する問題を、UDフォントと一般的な教科書体で36問ずつ解いてもらったところ、教科書体で66%だった正答率は、UDフォントでは81%に跳ね上がったのです。

これって、ディスレクシアの子だけでなく、普通の子も読みやすいということです。

ぜひ、このUDのフォントを現場でも、試してほしいです。

産経ニュース
https://www.iza.ne.jp/kiji/life/news/190509/lif19050910140011-n1.html