生徒の欠席が洗濯機を置くことで改善

アメリカでは、生徒の無断欠席に悩む学校が多いのです。
長期欠席だけでなく、ちょくちょく欠席する子たちがたくさんいるのです。
アメリカ各州が様々な対策がとられており、中には「目覚まし時計」や、「バスのトークン」(チケット)を与えたりして、欠席率を減らそうと躍起になっています。

そして、ケンタッキーなどの学校では、思いもかけぬ対策を講じて、無断欠席を防ぐ効果をあげたのでした。

その学校に通う生徒は、低所得層が多く、欠席しがちでした。
それまでは、無断欠席は罰則で対応していたといいます。
「ズル休み」を許してはいけないと考えていました。

しかし、これだけの人数の子が休むとなると、これは「早期の警報」と捉えたほうがいいと考え直したのです。
欠席には、何らかの原因があると問いかけたのでした。

そして、取った対策が「洗濯機を学校に置く」ことでした。
学校を欠席するのは、汚れた服が恥ずかしかったからだったのです。

今では、そういった子は学校に汚れた服を持ってきて、朝、提出します。
すると、専用のスタッフが洗濯し、乾かして畳んでおいてくれるのです。
また、家での洗濯のやり方も教えるようにもしています。

すると、学校がある日の90%以上は登校するという条件を満たしている子供は当時、46%に過ぎなかったのに、洗濯機を備え付けると、達成率は84%に跳ね上がったのでした。

日本では考えられないやり方でしょうが、それでも、学校を休む子に対して、「ずる休み」と「家庭に問題がある」と責めるのではなく、何か原因があると考えてほしいです。

アメリカのこのダイナミックな問題解決から学びたいです。

GLOBE+
https://globe.asahi.com/article/12396983