心肺蘇生法の研修で、「覚悟」を決める

水泳授業の実施が近づくこの時期、横浜市の学校では、消防署の職員を講師に招いて、心肺蘇生法の研修を行うことが決められていました。 他の地域でも、同様の研修が定められていると思います。
実は、私はその心肺蘇生法の研修とともに、ある覚悟を心に決めていました。

心臓マッサージと人工呼吸のやり方を、実技研修し、その上でAEDの扱い方も実技研修する。それが、毎年1回行われている心肺蘇生法の研修でした。

消防署の職員が、いつもていねんに教えてくれました。
しかし、いつからか、心臓マッサージと人工呼吸の回数ややり方が、少しずつ、より簡易で効率の良いものに修正されていって、回数や頻度がよく分からなくなったというのが、正直なところでした。

現在、日本赤十字社では、心臓マッサージを30回やったら、人工呼吸2回をやるというパターンです。

でも、そのように説明されても、実際にそんな場面になったら、回数は覚えていられるだろうかといつも考えていました。

ですから、私は、20か30回の心臓マッサージを「トットットッ」と速くやった後、「フーフー」と2回の人工呼吸と覚えていました。

少し間違っているかもしれませんが、それでもやらないよりはマシです。

現在でしたら、AEDが来るまで心臓マッサージと人工呼吸をやります。
そして、AEDをやった後、心肺が蘇生しなかったら、救急隊員が到着するまでやり続けます。

私は、この心肺蘇生法の研修をやりながら、あってはいけないですが、もし心肺停止の事故が起こったときの覚悟を決めていました。

それは、真っ青になりながら、歯を食いしばって、心臓マッサージと人工呼吸をやるという覚悟です。泣きながらやるかもしれません。 でも、「やる」という覚悟を決めていたのです。

そんな場面が訪れないように、万全の注意を払います。
でも、事故がやってくる可能性を0にすることはできません。

いざという時、心肺蘇生法を「やる」という覚悟をもちましょう。