「基本的な安心感」の上に「自己肯定感(自尊感情)」を育む

不登校の子に限らず、どんな子供には、「基本的な安心感」と呼ばれるものが必要だと、長崎県立こども医療福祉センターの小柳憲司氏は言っています。

そして、小柳氏は、その「基本的な安心感」の上に、「自己肯定感(自尊感情)」を育むことが、「心の安定」のために必要なのだと言っているのです。

自己肯定感とは、「自分は他者から認められている」「人の役に立っている」等と思える気持ちのことですね。
「やればできる」「きっとなんとかなる」という自信、まさしく、自分を信じられる気持ちが自己肯定感なのです。

この自己肯定感でないと、つらくなった時に踏ん張ることができない、と小柳氏は言います。
「やればできる」と思えるからからこそ、人は諦めずに物事に取り組んでいくのができるのです。

このことを逆に言うと、自己肯定感が低いと、諦めてしまって物事を掘り投げてしまうようなことが起こります。
学校に当てはめると不登校になるのです。

では、自己肯定を感を高めるために何をするのがよいかと言うと、小柳氏は、ズバリ「成功体験」を積ませることだと言っています。 「できた」「誰かの役に立った」という成功体験をもたせることが、すべての始まりです。

子供を、立てた目標に向かって努力させ、励まし、そして、達成させる体験が何よりも必要なのです。

極端な物言いをすればば、教室の中で成功体験が全くなく、自己肯定感が全く得られなかったとしたら、不登校への道をまっしぐらに進んでいることになります。

「成功体験」は自己肯定感を育むキーワードです。
「学校に行けない子どもたちの対応ハンドブック」小柳憲司