2段タワーの安全なやり方

組み体操では、「タワー」「ピラミッド」などの演技で事故が多いです。
そして、気になるのは、そんなに高くなくても、負傷者がたくさん出ていることです。

このことは、指導者が、正しい・安全な「タワー」「ピラミッド」を教えていないということを指しています。

高いと危険なので、「低くすれば安全だろう」と実施したら、

・低くてもつぶれてしまった
・低くても落下してしまった

こんなことが起こっているのが実情だと思います。

調べてみると、かつて私が教えていたことも間違っていたことがわかりました。
たまたま事故が起こらなかっただけなのです。ぞっとしました。

それは、日本体育大学教授の三宅良輔氏の「組立体操の指導における怪我の現状と今後の在り方」に掲載されている、「2段タワーの間違った指導例」です。

三宅氏はこのように書いています。

(間違った指導例)
事故発生件数が1位であるタワーについて例をあげる。タワー組立時の姿勢と上段と下段の組み方について、ほとんどの指導者らが誤解をしている。 上段の乗り手の乗る位置を作るために、左図のように下を向き背中を丸めて平らの状態であるが、これは脊椎に大きな負担がかかるようになる。 中央図のように、土台は脊椎を立てるようにする。
また土台は、乗り手の足の甲とかかとをしっかりと押さえるようにする。

私が指導した時、上の子が乗りやすいように、低くするため、背中を丸めて平らの状態にさせていました。

これは、ピンと背筋を立てていなければならなかったのです。

ぜひ、低いから安全だろうと考えず、正しい・安全な組み体操を実施してください。

http://useful-ep.com/L90494/b300/15881