「やる気があるから、聞き返す」

算数の授業で、「教科書を出したら、25ページの3の問題をやりなさい」
と指示した瞬間に、

「先生、どこやるの?」

と聞いてくる子がいます。
この「聞き返し」は、発達障害のADHDの子の特徴である「不注意」の典型例としてよくあげられます。

では、この「先生、どこやるの?」に対して、どう対応したらよいのでしょう。

それは、ADHDの子はワーキングメモリーが小さいので
・教科書を出す

・25ページ

・3の問題
と一つしか覚えておけないことを考えれば、

「聞き返してきたら、淡々と教えてあげる」

という対応がよいとわかります。
悪気で聞き返しているわけではないのです。

それでも、こちらが言った瞬間に「先生、どこやるの?」と聞いてくるのですから、「なんだ!」と少しばかりムッとしたことがありました。

しかし、「もし、その子にやる気がなかったら、聞き返しはしなかっただろう」と考えて、このやる気に答えてあげようという気になりました。

「やる気があるから、聞き返す」

それを心に留めておきましょう。