2人が手をつないでゴールしたら

そのような学校を実際に知らないのですが、運動会の徒競走において、競走せずに並んでゴールするという学校があるという記事をよく目にします。 本当にそのような学校があるのか、にわかに信じられません。
並んでゴールして、本来の「全力で走る」という体育的な目的は達成されているのでしょうか。

8/15に東京・お台場海浜公園で行われた東京五輪に向けたトライアスロンのテスト大会で、
世界ランキング2位のイギリスの選手と、同じイギリスの選手が先頭争いをして、最後には、2人が手をつないで笑顔でゴールしたというニュースがありました。

このニュースは、友情を表す美談になったのでしょうか。

残念ながら、この二人は失格になったのです。
「意図的に一緒にフィニッシュすることは禁止」というルールに抵触したとみなされたのです。
イギリスのチームは抗議しましたが、「ルールにのっとった。非常に残念なこと」と実行委員会はコメントし、結果は変わらず、表彰式も行われなかったのです。

競争(競走)するという場面は、学校で学習する中にもたくさんあります。

徒競走の競争については、競争することがが目的ではなくて、「全力で走る」ということが目的です。
この目的のための方便が競争です。
一番になりたい、あの子に勝ちたいという目標を設定し一生懸命走ることで、「全力で走る」という目的が達成されるのです。

このことが忘れられて、結果にだけ注目してしまうと、1位2位3位と順位をつけることは、走るのが苦手な子がかわいそうだということになってしまいます。

結果にのみ目を向けないで、過程にもっともっと目を向けていきましょう。