発達障害の子が音楽の授業が苦手なわけ

発達障害の子に特徴的なことに、手先の動きが不器用なことがあります。
箸などが上手に扱いにくいのです。微細運動障害とも言う場合もあります。
この症状が、音楽の授業において出た事例を知りました。

その子は、ADHDと広汎性発達障害があって、音楽の授業がイヤで、授業に参加しないことが頻繁にあったそうです。

「なぜ、音楽の授業に参加しなかったのか」、その理由を成人してから聞いてみると、一つは、やはり、手先が不器用だったからなのでした。

小学校1年生のときにドアに指を挟んで、大きなケガをしたことに加えて、ケガをしていない指も思った通りに動かすことができないことで、リコーダーが大の苦手だったのです。 そして、リコーダーの演奏のときに変な音が出てしまい、先生に注意されることが苦痛だったと言います。

そして、2つ目は、音楽の授業が、机がなくて椅子だけが並んだところに座って行われるので、落ち着かなかったからなのです。
机がないことで、安心できず、ソワソワしてしまうんだと言います。

そして、3つ目。
これが、「そういう子もいるのか」と、私が一番驚いたことです。
それは、教科書やペンケースなど、使わない道具を椅子の下に置かなければいけなかったことです。
足元に踏んではいけないものがあると落ち着かないし、普段はものを置かないところに置くことがイヤだったと言います。

特性のある子が活動を拒否するのは何か理由があるのです。
ぜひ、ヒアリングをして理由をつきとめ、それを取り除くようにしましょう。

LITALICO発達ナビ
音楽の授業は断固拒否!不器用さやソワソワ感ーー成人した息子が語る、サボりの理由
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