「富山市の電気代」問題

日能研の「シカクいアタマをマルくする」は、国語・社会の文系問題と算数・理科の理系問題が並んで、月に一つずつ掲載されます。 昨日の算数の問題と並んで掲載されていたのは、次の社会の問題でした。

大妻中学校の入試問題です。

(問)電力会社の発表資料によると、北陸地方の家庭用電気料金(家庭で使う電気につけられた値段)は、他の地方より安くなっていますが、富山市の1世帯あたりの電気代は日本全体でも高めになっています(電力自由化などに伴う料金の値引きサービスは考えないこととします)。この理由として考えられることを、資料1・2をもとに説明しなさい。

資料1 平成27年〜29年の年間光熱費平均額
電気
全国 125,883円
富山市 151,426円

都市ガス
全国 38,781円
富山市 30,038円

プロパンガス
全国 22,346円
富山市 17,326円

灯油
全国 13,854円
富山市 25,119円

資料2 1専用住宅あたり延べ面積・1世帯あたり人員
1専用住宅あたり延べ面積
全国 94.42m2
富山市 126.77m2

1世帯あたり人員
全国 2.33人
富山市 2.66人

これ、どのように見立てますか。

まず、資料1の「灯油」の消費ですね。
「灯油」って、冬の暖房にしか使いません。それが、全国の2倍も使っているのですから、「富山市は寒いのかなあ」と考えます。
おそらく、灯油と電気のエアコンで、ほとんどの暖房をしているのです。

ついで、資料2の「延べ面積」「人員」に着目します。
富山市は全国よりも広い家が多くて、暖房する面積が広いのです。
また、富山市は全国よりも家族が多いので、電気を使って部屋の数も多いと考えられます。
ですから、電気を使って暖房する部屋の数も多いと考えられるのです。

こんな考え方に落ち着くと思います。
https://www.nichinoken.co.jp/shikakumaru/201911_sh

私はほとんど、暖房として灯油を使わず、ずっとガスストーブを使っていました。
ところが、調べてみると、最もよく使う暖房機器(1世帯につき1機器)の割合は、エアコン(電気)と灯油ストーブ類が各3割、電気カーペット・こたつが約2割、ガスストーブが8%でした。

ガスストーブってあまり使われていないのですね。

環境庁 暖房機器の使用状況
http://em-tr270.com/L90494/b300/17051