「数年間かけて行事を減らす」

必要のない会議というものがあります。
加えて、必要のない行事というものがあります。
それは、見栄とか見栄えだけのためにやっている行事です。

教育トークライン12月号に林健広氏が、「数年間かけて会議を減らす」ことを書いています。
ただし、内容は、正しくは言うと「数年間かけて行事を減らす」です。

私は、必要のない(と思う)行事を減らした教師として、大いに頷けるものがありました。
少し長いですが、引用します。

「ある学校で体育主任をした。その学校では、運動会の予行演習(1〜4校時)をする。
(中略)
校長に相談した。「運動会の予行練習を少しでもいいから減らしたいのです。予行がなくても、この学校の子供達たちなら当日スムーズにできると思います。いかがでしょうか。」
校長が返す。「ダメです。必ず予行は4時間します。子供ではないのです。予行をしないと、先生達が動かないのです。開会式の練習は特にしましょう。教育長が見に来ますから。 (中略)
その校長は3年後に転勤した。校長は転勤したその年、全会一致で予行練習・会議は廃止になった。」

ある勤務校にはマラソン大会がありました。
私は、マラソン大会を、危険であり、走るのが苦手な子たちがみんなに見られるのを苦痛に感じていると指摘して、廃止を職員会議において、毎年、提案してきました。 しかし、その校長先生はマラソン大会をやめませんでした。
そして、その校長先生が転勤すると、すぐにマラソン大会はなくなったのでした。

大切なのは、林健広氏もそうですが、毎年毎年、提案し続けるということです。
同調する職員をたくさん作っていくのです。
そうしておけば、重しが取れれば、あっという間になくなります。

今、必要ではない行事や会議をなくしたい思っているなら、諦めずに何年もかけて、毎年提案していきましょう。
きっとなくなります。

教育トークライン12月号
http://em-tr270.com/L90494/b300/17521