「ある」と「いる」

むかしむかし あるところに おじいさんと おばあさんが 〜〜〜。 
この〜〜〜にはどんな言葉が入りますか。

すると、「かさこじぞう」を学んでいる子は、

「ありました」

と答えます。
しかし、その「かさこじぞう」を学んでいない子なら、こんなバリエーションの答えを言うはずです。

「いました。」
「すんでいました。」
「おりました。」

ここを、どう授業するか、教育トークライン12月号に、溝端久輝子氏は書いています。

まず、「〜がいる」を使って、たくさん文を作らせます。
こんな文を作ります。
・姉がいる
・虫がいる
・友だちがいる
・犬はいる

次に、「〜がある」を使って、たくさん文を作らせます。
こんな文を作ります。
・本がある
・学校がある
・給食はある
・土日がある

すると、
いる=生き物
ある=物
だということがわかってきます。

もう一つ加えると、生き物で動いているものに使うのです。

例えば、猫でも死んでしまって動かない死体は、猫の死体があると言います。

いる=生き物=動いている

なのです。

でも、昔話には、物が存在するように、「おじいさん、おばあさんが存在していた」ことを示すために「ある」が使われていたのです。 古文では、「男ありけり(男がいた)」と言ったりしますね。

教育トークライン12月号
http://em-tr270.com/L90494/b300/17551