NHKスペシャルで「認知症の第一人者が認知症になった」という番組があり、興味深く視聴しました。
認知症の第一人者の医師は長谷川和夫さんです。長谷川さんは90歳ですが、「長谷川式」と呼ばれる早期診断の検査を開発した人です。
私は、敬老会で高齢者を相手に認知症予防脳トレもしてきましたので、その検査はよく知っています。
100−7=93
93−7=86
・・・と、どんどん7を引いていく計算が、長谷川さんが開発した検査の一項目になっています。
また、「痴呆」という呼び方を「認知症」に変えることを提案した人でもあります。
この番組で印象的だったのは、「家族が少しでも楽になるようにデイサービスに行く」ことを長谷川さん自身が考えたのに、自分がデイサービスに行ったら「つまらない」「行きたくない」と感じ、言ったことです。
自分がデイサービスに行けば家族の負担は減ることはよくわかっているけれど、やはり長谷川さんは「つまらない」のでした。
デイサービスで行っているゲームや体操などのプログラムが、やりたくなかったのです。
長谷川さんは、このようなことを言います。
「やりたくないことをやらない自由」「やりたいことをやる自由」が大切だ。
子供がするようなゲームやら、したくもない集団行動に無理に付き合わなければならないのは、長谷川さんにとっては辛い時間だったのです。
学校って、もしかしたら、長谷川さんのように、「やりたくないことをやらない自由」が少ないのかもしれません。
考えさせられました。