「話のさわり」の「さわり」ってどこ?

「曲のさわり」とか、「話のさわり」とか言う時、その「さわり」ってどこ?何?なのでしょうか。

実は、「さわり」とは始めの部分ではなく、メイン・要点となる部分なのです。曲だったら「サビ」の部分、一番盛り上がるところなのです。 私は、さわりは「触り」だから最初に触れる部分で、始めの部分だと思い込んでいました。

とはいえ、この間違えは私だけでなく、一般に広まっていることなのです。
文化庁月報には、このような調査結果が掲載されています。

問1 「さわり」は,元々,邦楽に関係する言葉だそうですが,その意味を詳しく教えてください。
答 「さわり」は義太夫節の最大の聞かせどころ,聞きどころとされている箇所を指した言葉でした。それが転じて,音楽や物語の最も感動的な部分,話や文章の要点などという意味で使われています。

問 「さわり」について尋ねた「国語に関する世論調査」の結果を教えてください。

(ア) 話などの要点のこと??????????????????35.1%
(イ) 話などの最初の部分のこと???????????55.0%
(ア)と(イ)の両方??????????????????????????2.7%
(ア),(イ)とは全く別の意味????????????????0.2%
分からない????????????????????????????????7.0%

文化庁月報「言葉のQ&A」平成23年7月号(No.514)
http://em-tr270.com/L90494/b300/18751

「さわりだけ話すと」と言ったら、要点だけ話すようにしましょうね。