ざんねんないきもの事典がこんなにも人気があり、売れているのは、まず何だろうと思って、この本を出版した高橋書店という出版社のホームページを見てみました。
すると、この本の企画の秘密?が明らかになりました。
この高橋書店も、たくさんの図鑑を発行していて、もちろん動物の図鑑もあったのです。
しかし、これまでの動物の図鑑は、動物の能力や生態の「すごさ」や「すばらしさ」をアピールしたものでした。
これ、わかりますよね。
例えば、チーターは、あっという間に時速100 km に達する速さで走れることが書かれているのです。
すごいです。
しかし、 動物には「すごい」だけではなくて、「どうして?そんなに?」と首をかしげたくなることがけっこうあります。ただ、そんなことは、あまり知られていないのです。 そういうあまり注目されてこなかったことをアピールしたら、動物好きの子供達に喜んでもらえると、高橋書店の人は考えたそうです。
例えば、これは実際に、ざんねんないきもの事典に載っているのですが、チーターはスピードに特化しすぎて肉食動物なのに弱いのです 。せっかく獲物を捕まえたのに、ハイエナに横取りされるのはしょっちゅうです。
こんな「知られていない、すごくない」内容を選び、ターゲットとして「読書嫌いの小4男子」を狙いました。
本を読んでるよりも昆虫に夢中になってる小4男子が、気楽に読めるにように、文字数を少なくし、2ページ完結、ギャグ満載のゆるい感じに、本を作ったのでした。
恐るべし高橋書店、恐るべし小4男子。