最上川が氾濫して、大きな被害が出ました。
報道では、最上川が、先にこれまた氾濫して大きな被害を出した熊本県の球磨川とともに「3大急流」の一つだとして、急流であることを強調していました。
さて、最上川と言えば、国語をしている教師にとっては、やはり松尾芭蕉の俳句が一番近しい存在だと思います。
その有名な俳句が、
「五月雨を集めて早し最上川」
です。
これは、「おくのほそ道」を編纂する際に、元の句を書き換えたものです。
最上川を訪れた際に詠んだ句はこのようなものでした。
「五月雨を集めて涼し最上川」
夏の句で、最上川の流れがとても涼しげです。
しかし、芭蕉は、この句を詠んだ後に、最上川の川下りを体験して、その流れの激しさを実感しました。
その川の流れの激しさ、早さから、「涼し」を「早し」に置き換えたのです。
「五月雨を集めて涼し最上川」
「五月雨を集めて早し最上川」
この二つの句を並べて提示して、その比較を通して最上川の様子をイメージする、そんな授業がきっとできると思います。
最上川電子大辞典
http://www.thr.mlit.go.jp/yamagata/river/enc/genre/02-reki/reki0201_002.html