かつて、私は国語において、初めてその教材文を扱う時は、教材文を範読して、子供達にまだ読めてない漢字にルビーを振らせていました。 そしてその漢字がスラスラと読めるようになったら、そのルビを消すようにと言っていました。
いつのまにか、初めてその教材文を扱う時でも、「追い読み」の形式をとるようになりました。
「追い読み」とは、先生が音読した部分を、子供達が追いかけるように読むというものです。
ですから、ルビを振るような時間がありません。
今回、ルビについて話題にしているのは、 ディスレクシアの子がルビを振ってもらって、「とっても助かった」と言っていると聞いたからです。
ディスレクシアの子も、ひらがなについては何とかスラスラと読むことができると言います。
しかし、漢字については、なかなか読むことができません。とりわけ新しく習う漢字については、全くとってよいほど、読むことができないのです。 ところが、漢字にルビを自分でふったり、 先生にふってもらったりすることで、学力がグングン伸びたという子がいます。
ルビをふると言っても、先生がふってあげるのではキリがありません。
だったら、もしクラスにディスレクシアの子がいるとわかったら、新しい教材文を少しゆっくりめに範読することによって、そのディスレクシアの子自身に、ルビーを降らせることができます。 たった一回範読するだけで、その子が学ぶことを大きく手助けすることができるのです。
ディスレクシアの子にとっては、ルビは非常に重要なアイテムだと頭の隅に覚えておいてください。