勉強が苦手な子が問題が解けないときに、解けないままにさせておくのはいけません。
と言っても、いつもいつも手取り足取り教えるわけにはいきませんし、一緒にやればできるけれども、一人でやったらできないことがたくさんあります。
ですから、分からない時にどうしたらよいのか、何をしたら良いのかを教えておかなければいけないのです。
ところが、そんな考え方、そんな発想を知らない先生がけっこういるのです。
他の学校に行って、授業を参観させてもらう機会があった時、そんな勉強が苦手だと思われる子が、何もせず、机に突っ伏していたり、ノートが白紙のままだったりすることがあります。 そんなとき、ほんと、何とも言えないつらい気持ちになります。
おそらく、その子は、自分は勉強ができない、どうせやっても無駄だと思って、授業中何もしなくなったのだと思います。
しかし、
「写すのも大切なお勉強です。」
とくりかえし言い聞かせ、
「一番いけないのは、何もしないことです。」
と付け加えていると、 問題がわからなかった子は、黒板に書かれた正しい答えを写すようになるのです。
そして何度も写しているうちに、式の立て方、筆算のやり方、モデルとなる考え方などを理解するようになります。
言葉通り、「写すことは大切なお勉強」なのです。
わからないからと何もしない子を放置しておくのではなく、どんな子だってできる「写すこと」を教えていきましょう。