褒めると励ます

週一回、3ヶ月に渡る「教師の基礎基本技術」連続セミナーの第二期が始まりました。
その第1回のテーマは、「勉強する意味、趣意説明の原則・激励の原則」でした。

その第1回のセミナー後、参加者から、「褒めると励ますの違いがはっきりしなくて、ぼやぼやしている」と質問が出されました。

確かに、私たちが境界線を曖昧にしたまま、ごっちゃに使っているところがあります。
少し考えてみました。

私たち教師は、指導する立場に慣れていますので、あまり意識しないのですが、褒めることは上からの立場からの物言いなのです。

こちらが教えて期待していることに対して応えてくれた時に、褒めるという行為が一般的に行われます。

一方、励ますということは、上からの立場の物言いではなく、同等の立場からの物言いになります。
共感に近いでしょうか。

また、先に述べたように、褒めることはよい結果にフォーカスする事が多いです。
・・ができた。すごいね。
・・がわかった。立派です。
のように、あるよい結果が起こって、褒めることが一般的に行われます。

一方、励ますことは、結果の良し悪しに関係なくすることができます。
一般的に、失敗して褒めることはなく、励まします。

励ますことは、その人の動機・目的、存在そのものにフォーカスしているのです。

なかなかうまく言えませんが、その人の願いや悩みに共感し、やっていること・考えてていること認め、そっと背中をさすって押すようなイメージです。 励ますとは、「積極的な承認」とでも言うべきものかもしれません。

ぜひ、うまくいった時も失敗した時も、子供たちを励ましてください。