「読書ぎらいにする方法」1

お母さん達から、「読書好きの子にどうしたら育つんでしょうか」と聞かれて、どう答えようか思案しています。
ですから、しばらく読書について考えたことを、発信していきます。

大森修氏が「読書ぎらいにする方法」ということを書いています。
これは、読書好きにさせるように見えて、実は読書嫌いにさせているという反面教師の方法です。

それは、

「シールを貼って読書の量を示す方法」

です。
この方法は、向山洋一氏によって手ひどく批判されたことによって、激減したと思います。

向山洋一氏は、このように言っています。

「さて、逆に、子供が何かをやってくるとシールなどを与えている教師がいる。例えば、課題ができた人間に、一枚のキレイなシールを与え、結果として全員に与える。シールをもらったことが、やったことも確認になっているという方法ならあり得よう。 だが、競争でシール取りをさせている教師がいる。(中略)
確かに、子供は一時的に良く活動する。張り切って取り組む。一部の親も喜ぶ。
しかし、シール獲得が目標だから、やればいいということになる。内容的にどうでもよく、量をかせぐということになる。
教育とは程遠い、形式的行為の繰り返しが行われるのである。」
「授業の腕を上げる法則」(向山洋一)

さて、向山洋一氏が言うように、本を読むたびにシールを1枚与え、それをグラフにして経営教室に掲示するという方法は、どのような弊害があるのでしょうか。

大体このような発想をする教師は、 自分が苦もなく本を読んできた教師だと思います。
なかなか本が読めない、読むことに苦労してきた教師なら、決してこのような方法はとらないだろうと思います。
(言っておきますが、私は読書好きな子供時代を送り、苦もなく本を読んできましたが、そんな方法はとったことはありません。)