「居場所」と「出番」

NHKのEテレで、「人生の再出発〜ある出所者の日々〜」という番組を見ました。
犯罪を犯した人が、刑務所で刑期を終えた後の人生をどう送るか、その出所者をどう支えるかという番組でした。

番組では、出所した人のうち、5年以内に再犯のため刑務所に戻ってくる人はおよそ4割と説明していました。
また、同じように犯罪に手を染める人がそんなにいるのです。
その原因の一つは、仕事に就くなど、自分が必要とされる場に結びつかないことだと、再犯について詳しい専門家は言います。

そして、その専門家は、また犯罪を犯すことなく、再出発するために必要なことを次の印象的な言葉で言っていました。
出所者に必要なのは、

「居場所と出番」

だと言うのです。

そうだよなぁ、どこも同じなんだなぁ、学校も同じと私は思いました。
クラスのどの子にも「居場所」があって「出番」があれば、安心して学校に行けるし、自己有能感も育ちます。

「居場所」とは、その子を承認することです。その子が勉強ができるとか運動ができるとかは関係なく、また、がんばっているとか努力しているとかに関係なく、そこにあなかがいることがよいことだと承認するのです。 そして、それはそんなに特別なことではなく、その子に朝の挨拶を投げかけたり、にこやかに話しかけたりすることです。

「出番」とは、その子に、人に役立つ機会・活躍する機会を作ってあげることです。それは、授業でも、当番でも係でも、イベントの役割でもなんでもいいのです。「ありがとう」とか「すごいなあ」と言ってもらえる機会を作ってあげるのです。

「居場所」と「出番」

ぜひ、キーワードとして覚えておきたいです。