黒板に何人出させるかも、奥深い

算数の練習問題。子供達に、4問やることを指示したとします。
「2問できたら持って来なさい」と言って、ノートを持ってきた子に2問目だけ丸をつけます。
「丸をもらった子は残りの問題をやりなさい」と言って、4問全部終わった子を黒板に出させて答えを書かせます。
こんなやり方を、算数の時間に行っていました。

さて、ここで思案するのは、黒板は何等分にするかです。これは、何人の子を前に出させて答えを書かせるかということです。

このことを松島博昭氏が、教育トークライン2020年11月号のグラビアで、向山洋一氏の算数の授業映像を見て分析しています。 非常に貴重な分析だと思います。 こんな分析を目にしたことはありません。

私は、ほとんどの場合、黒板を8等分にしていました。そうすると8人が前に出るということになります。
ところが、向山洋一氏は小学校4年生の分数の計算において、18回中8回が八等分だったのです。意外や意外、ほとんどが8等分だと思っていました。

そして、黒板を6等分にしたのが、18回中9回と8等分より多かったのです。
なんと、4等分の場合も1回ありました。
私は、記憶の限り、黒板を4等分なんて、やったことがないと思います。

なぜ分ける数(答えを書かせる子の数)を少なくするのでしょうか。

向山氏の一言を、松島博昭氏は紹介しています。

「これは難しいから6等分」

なるほど、問題が難しければ、8人が書き終わるまでに時間がかかります。
ですから、難しい問題は少ない人数が適切なのですね。

黒板に何人出させるかも、奥深いです。

教育トークライン 2020年11月号
https://www.tiotoss.jp/products/list.php?category_id=29