「コーチングによって、視点を変えて相手の立場に立つ」

母が掛けていた簡易保険が満期になりました。母は満期になったお金を国債にしたいと言い出しました。
私はそれは勘弁してほしいなと思いました。

というのは、高齢の母はスマホも持っていませんし、もちろんパソコン持っていません。
ですから、国債を買うために、ウェブで証券会社の口座を開くなるとひどく手間です。リアルの証券会社に手続きをするのは、もっと手間でまっぴらです。

「どうしようか」と迷っていたときに、コーチングを受けました。

それは、現状を話しているときだったのですが、証券会社のウェブ手続きで必要だったスマホについての、気づきが生まれました。

そもそも、母はスマホを持っていません。母は片麻痺で左手が不自由です。
そんな母に、スマホを持たせたいと思っていましたが、存命中の父がいらないといって、それきりだったのでした。

もう、高齢なのでスマホを使いこなせるかどうか分かりません。だから、父が亡くなってからも、スマホを使うかどうかについては、特に話しませんでした。 また、もしかして、使いこなせないなくて、すぐ放置してしまうことも考えられました。

でも、気づいたのは、考えていたのは自分のことで、母の立場になって考えていなかったということでした。

とにかく、母に買うかどうか聞いてみて、使いたいというなら購入したらいい。
スマホを購入して使いこなせなくても、それでもいいじゃないか。
少しでも、スマホを持つことによってワクワクしたり、便利になればやってみる価値がある。
母に判断してもらおう。

コーチングのあと、さっそく母のところに行ってスマホのことを切り出したら、「デイサービスでも、スタッフにスマホについて教えてもらって人がいる」「使ってみたい」と言っていました。 「ああ、そうか、やりたいんだ」と、母の言葉を聞いて、なんだか胸のつかえが落ちたような気分になりました。

それから、片麻痺でも使いやすいスマホを捜しています。

コーチングを受けて、自分の立場だけで考える視野の狭さから、ふっと抜け出すことができました。
「相手のことを考えよう」と、これまでずっと言いつづけてきたのに、高齢・片麻痺という固定観念で考えていて、母に対して申し訳ないと思います。

コーチングは、思い込みをゆさぶって、相手の側に立つ、違う視点を与えてくれます。
コーチングってすごい。

(子供が何かトラブルを引き起こした時、先生はとかく「迷惑をかけた」という視点からのみ考えがちです。
しかし、その子の視点に立つと、何かその子なりの理由がきっとあるのだと思います。
怒りでカッカして仕方がなくても、その子なりの理由を探ってみてください。)

2 コーチング